面接では必ずと言って良いほど「前職の退職理由」を聞かれます。
この時「ネガティブな回答をしてはいけない」というのはご存知の方も多いかと思います。
では退職理由が「前職がブラック企業」の場合、それでもネガティブな回答をしてはいけないのでしょうか?
今回はこの疑問を理由とともに解決していきます。
ネガティブな退職理由とは?
先ず、転職活動におけるネガティブな退職理由とはどういうものか?どういう退職理由がNGなのか?ですが、最もNGなのは、辞めた理由を「会社(人)のせい」にすることです。
例えば、
「頭の硬い会社で新しいことをやりたがらない」
「上司に要領の悪い人がいた」
などの理由は、たとえそれが本当だったとしても、「ではなぜその問題を解決しようとしなかったのか?」という話になりますし、裏を返せば「新しいことをやりたがらない=あなたのアイデアが到底受け入れられない酷いなものなのでは?」「上司に要領の悪い人がいた=あなたが仕事の本質が見えていないだけなのでは?」と捉えることもできてしまいます。
そもそも、退職を人のせいにしている時点で人間性に問題のある人だと判断されてしまうこともあります。
他にも「人間関係のトラブル」も、面接では言うべきではない代表的な退職理由です。
人間関係のトラブルなんてものは、組織で仕事をしていれば多かれ少なかれどこの企業でもありますから、「そんなことで辞めるなんて根性のない奴だな」と思われるのがオチです。
また、人間関係のトラブルは、実際のところどちらに原因があるのかは当事者同士しかわかりませんから、第三者である採用担当者は「2分の1の確率でトラブルの原因はこの人なんだな。」という解釈をします。
これが転職において有利なことなのか、不利なことなのかは説明するまでもありませんね。
では「ブラック企業だったから」という退職理由は有りか?無しか?
では本題の、前職を辞めた理由が「ブラック企業だったから」という場合はどうなのか?
結論から言うと、ブラック企業であったことが理由で前職を退職した場合でも、それをそのまま伝えてはいけません。
そもそも採用担当者からすれば
「そのブラック企業を志望して応募したのはあなた自身でしょう?」
「企業研究をしっかりしていれば避けられたのでは?」
という思いがあります。
加えて、仮に時間外労働が月100時間を超えるような会社だったとしても、本人にとってやりがいのある仕事であれば、どれだけ時間外労働が多かろうが(本人は)ブラック企業とは感じないはずですから、「そもそも何故やりがいを感じない仕事を選んだのですか?」という疑念を持たれるだけです。
つまり、百戦錬磨の採用担当者から見たら、「入社してみたらブラック企業だったから」という退職理由がすでに “人のせいにしている” ということになってしまうわけです。
余談ですが、私の知り合いで某上場企業に勤めていた女性がいます。彼女は「金曜の仕事は土曜の朝までやるのが普通」と平然と言ってのけ、自ら進んで残業していました。
こういう方がいる限り「入社してみたらブラック企業だったので辞めました」という稚拙な退職理由では、とてもではありませんが百戦錬磨の採用担当者を納得させることはできないでしょう。
前職がブラック企業で退職した場合の伝え方
前項で「ブラック企業であったことが理由で退職した場合でも、それをそのまま伝えるべきではない」と書きましたが、だからと言って別の退職理由を用意しなければならないわけではありません。
「ブラック企業であったことをそのまま伝えること」に問題があるのであって、不当な労働条件下で働いていたことは伝えるべきです。
そのためには「ブラック企業」という曖昧な言葉は使わず、「入社してから○年間、一ヶ月の時間外労働時間が平均○○時間あり、また休日出勤も月平均○回ありました。」と、具体的に伝えるようにしてください。そうすれば面接官も「それはちょっとヒドイですね」と理解を示してくれます。
これを「ブラック企業だったから」「残業が多かったから」と曖昧な伝え方をしてしまうと、「少しの無理もさせられない人なのかな?」「残業嫌いな人なんだな」と思われてしまう恐れがあります。
さらに加えて、そういう待遇の企業(ブラック企業)を選び、就職してしまったことに対して、自分にも非があったという “反省” も伝えるようにしてください。。
たとえば、
「企業研究をしっかりしていれば、そういった労働条件は事前に知ることができたかもしれません。」
「結果的に辞めることになり、同僚や上司には迷惑をかけることになってしまい、その点は反省しています。」
といった言葉があれば、人のせいにしていると思われることもありませし、むしろ採用担当者には良い印象を持ってもらえます。
もちろん「前回の失敗を反省し、今回は貴社の企業研究を入念してきました。」と自信をもって言えることが大前提であることは言うまでもありません。
ブラック企業からの転職は転職エージェントを使うとメリットが多い
今や転職活動で転職エージェントのサポートを受けるのは当たり前になりつつありますが、特にブラック企業からの転職者は、転職エージェントを使うことで多くのメリットを得ることができます。
先ずあげられるメリットの一つに、「そもそも転職エージェントはブラック企業の求人を扱っていない」というのがあります。
既にブラック企業で働いた経験のある人ならご存知かもしれませんが、ハローワークや求人雑誌、転職サイトなどの簡易求人媒体は、企業も手軽に求人募集をかけられることから、人材の出入りが激しい大量採用案件が多数掲載されており、全てとは言わないまでも、そういった案件の中にはブラック企業の求人が少なからず混じっています。
しかし、転職エージェントが扱う求人案件は、厳しい審査をクリアしたホワイトな企業の求人案件ばかりですから、ブラック企業の求人が混じっていることはまずありません。
特に私がおすすめする「リクルートエージェント」のような大手なら、そんな心配は皆無です。
ただ、私が思うブラック企業からの転職で、転職エージェントを利用する一番のメリットは他にあります。
それは何かというと、転職エージェントを利用すると「転職エージェントのキャリアアドバイザーが、あなたから聞いた前職の過重労働の数々を口頭で応募企業に伝えてくれる」ということです。
これは本当に大きなメリットで、例えば、あなたの前職の過重労働を、あなた専任のキャリアアドバイザーから聞いていた企業の採用担当者が、面接であなたの口から「そういう労働条件の企業を選んで就職してしまった自分にも責任はある」と聞いたらどういう印象を持つと思いますか?
「おっ!こいつなかなか根性あるな!」となりますよね?
面接では特にあなたの人間性を見られますから、こういった好印象の一つ一つがグッと採用を引き寄せることになるのです。
こういう気遣いが出来るという点でも「リクルートエージェント」のキャリアアドバイザーは優秀です。
正直、ブラック企業に就職してしまった経験があるという時点で、転職が得意な方とは言えないと思います。(とは言っても一般求職者で転職経験豊かな人など存在しませんから仕方の無いことではありますが…)
しかし転職エージェント利用すれば、「またブラック企業だったら…」という心配は完全に払拭できますし、キャリアアドバイザーのサポートのもと効率良く転職活動を進められます。
転職エージェントは全てのサービスが無料ですし、登録したからといって必ず仕事を紹介してもらわなければいけないということもありませんから、キャリアアドバイザーに現在の転職事情を聞いたり、非公開求人にどんな業種があるのか見るだけでも足を運ぶ価値はあると思います。
リクルートエージェントはオフィスワーク以外の求人案件も多数扱っていますから「やりたい仕事がはっきりしない」という人でも、思いがけずおもしろい仕事があるかもしれませんよ。
リクルートエージェントの登録方法
2.下のページ(画像はスマホサイト)が開きます。「転職希望時期を教えください」とあるので転職を希望する時期をタップしてください。
3.以降「希望の勤務地」「直近の年収」「現在の職種」「生年月日」など20個の質問に答えたのち、「登録する」をタップすると、リクルートエージェントのサービス(もちろん)を利用することができます。
20個も質問に答えるのは面倒に思うかもしれませんが、これしきのことを面倒がっているようでは、正直、転職に成功することは難しでしょう。
なお、途中で入力を中断してしまうと、システムの都合上、また最初から入力し直さなくてはならなくなってしまいます^^;
一気に20個の質問に答えて登録だけでも済ませてしまいましょう。
登録したからと言って料金が発生するわけではありませんし、必ずしも利用しなければいけないということもありません。条件の合う仕事の紹介があったときだけ利用するというのももちろんありです。
柔軟に利用できるのも他の転職エージェントにはないリクルートエージェントのメリットです