私は現在、園芸や農業資材を販売したりそれにまつわる工事を扱う会社の事務として働いています。
働き始めてすでに4年になります。
事務職未経験でこの会社に転職してきて、はじめは覚えることも多く大変なことも沢山ありましたが、今でもやりがいを持って毎日仕事することができています。
今回は私の転職体験と、未経験で事務職への転職を考えている人にむけて、私なりのコツのようなものをご紹介できたらと思います。
体力・視力の衰え工場勤務がつらくなり転職を決意
以前私は、携帯やPCなどに使われる部品を加工する工場に勤務していました。
工場の仕事は20代のころは問題なく働けていたのですが、30代になると、体力的につらくなり、また、もともと悪かった視力が、さらに悪化してしまい、それに伴いミスも増えるようにり、仕事がどんどん辛くなっていきました。
そんなある日、上司に呼び出されて「以前よりミスが増えているが何かあったのか?」と聞かれ、その時ようやく退職の意思を伝えることができました。
雇用保険をもらいながらの就職活動
私は前職の工場に7年間勤めていたので、失業保険(基本手当)を貰いながら就活することができました。
今思うとこれは本当に助かりましたね。
転職するにあたって「次の仕事は事務職」と決めていました。
今思えば35歳(当時)という年齢、しかも未経験で事務職を希望するのは無謀だったかも?と思わなくもないですが、(仕事を覚えるのは前提ですが)体力的な問題や、いままでのキャリアを考えると私にできるのは事務職ぐらいしかないと思ったからです。
また事務の仕事を覚えれば、年配になっても仕事ができるのでは?とも思いました。
当時の私はパソコンが得意ではありませんでしたが、離職期間中になんとかワードとエクセルの使い方はマスターすることができました。(離職期間中は失業保険がもらえていたので精神的に余裕があり、じっくり余裕をもって学ぶことができました)
仕事探しはハローワークから転職エージェントに移行
雇用保険の手続きなどでハローワークには頻繁に足を運んでいたので、はじめはハローワークのパソコンで求人を探していました。
ただ、ハローワークの求人は新鮮味が無いような気がしました。
「この会社、ずっと事務の募集しているけど、事務っていない期間があると困るんじゃない?これ本気の求人かな?」
と疑いたくなってしまうような求人が多いように感じたのです。
そこで私は転職エージェントを利用することにしました。
お世話になった転職エージェントは「リクルートエージェント」です。
転職エージェントを利用したことのない方のために補足すると、転職エージェントのサポートは「タダでここまでしてくれるんだ!?」と驚くと思います。
リクルートエージェントの担当さんには、
「未経験可の事務職を希望します。」
「現在もワード・エクセルの勉強をしています。」
「小さな会社でも構いません。」
「残業も多少なら大丈夫です。」
「工場の仕事で集中力と忍耐力はついています。」
と、今思えばかなり無理のある(笑)リクエストをしました。
しかし、それでも「今日ご紹介できるのはこのぐらいしかないのですが、、」と、はじめて面談に行ったその日に4つほど求人を紹介してくれたのです。
「これぐらいしか、、」と遠慮がちに紹介されましたが、ハローワークだったら自分の希望条件に添った求人を4つ探すこと自体が至難の業ですから、これには本当に驚きましたね。
結局私は、リクルートエージェントが紹介してくれた園芸関係の会社の事務職に応募することにしました。
それが今の会社なのですが、この会社を選んだ理由は、応募要項に明確に未経験可と書いてあったことと、リクルートエージェントの私の担当さんが「アットホームな雰囲気の会社」とおっしゃっていたからです。
こうした会社の雰囲気まで分かるのは、ハローワークにはない転職エージェントならではのメリットだな、と思いました。
面接はなんと1時間!でもそれが良かった!
エージェントを通して応募し、書類選考があったのか無かったのか分からないまま(笑)面接することになったのですが、面接では硬くなることなく、思った以上に面接官と気軽に話すことができました。
面接官は、タメ口で
「なぜウチを選んだの?」
「なぜ事務の仕事しようと思ったの?」
「パソコン作業や電話応対は大丈夫?」
と、いろいろと質問されましたが、
私は、ワードやエクセルは今も勉強していること、また、その勉強が面白いこと、そして、事務職は年配になってもできるため長く勤められることに魅力を感じたこと、などを答え、気がつくと1時間以上話していました。
ただ、結果的にはこれが良かったようです。
あとで聞いた話ですが、私のほかにも2人面接した応募者がいて、しかも2人とも私より年齢が若く、また2人とも事務職経験者だったそうです。
しかし、その2人からは
「長く続けたい」
「新たにこの会社の仕事を覚えたい」
という熱意が感じられなかったらしいのです。
それに比べて私の場合は
「長く続けたい」
「新たにこの会社の仕事を覚えたい」
というアピールがすごく、熱意を感じたそうです。
私としてはアピールというより本気でそう思っていたんですけどね…。
結果、面接から1週間後に内定の連絡をいただきました。
本当に信じられないような気分でした。
雇用保険はまだ半分以上残っていましたが、再就職手当をもらって就職することになったのです。
事務職は結構大変!でも毎日が楽しい!
内定をもらった翌週から勤務開始になりました。
始めのうちは引き継ぎ女性が色々と教えてくれたのですが、2週間後からは自分一人でやらなくてはなりませんでした。
電話対応やPC入力などこれまでは経験したことがないようなことばかりで、慣れるまでは本当に大変でした。
しかし辛いということはなく、毎日ノートとペンを手にしてメモを取りながら仕事を覚えていきました。
買掛金の支払い方や手数料の負担の仕方など各取引先によって違うので覚えるまではいちいちノートを見ながらの作業でした。
ただ、リクルートエージェントの担当者が「アットホームな会社」と言っていた通り、会社の人はみんないい人ばかりで、こちらが一生懸命頑張っていれば優しく教えてくれる人ばかりだったので何とか未経験でも乗り越えることができました。
何より「事務職」という年配になってもできる仕事を学べているという充実感は、工場勤務では味わえないものでした。
最後に未経験の分野への転職を考えている30代以上の女性にメッセージ
20代の頃と違い、30代は
「今の仕事は辞めたいけど、自分が何をやりたいのか分からない」
という方も多いと思います。
そんな時は、とりあえず自分に何ができそうか?
今後年齢を重ねても続けていける仕事か?
を優先して考えると良いかもしれません。
やはりある程度の年齢になると「やりたいこと」よりも「できそうなこと」を優先せざるを得ないと思います。
ただ、無理に「やりたいこと」を突き通すよりも、私のように「できそうなこと」を優先したほうがモチベーションを高く持ち続けることができる場合も多いと思います。
もし自分に「できそうなこと」が分からない場合は転職エージェントやハローワークの相談員に相談してみると良いと思います。
いずれにせよ30代以上の転職は第三者のサポートがなければ厳しいと思いますから。