
在職中も既に国民年金には加入している
退職してから次の仕事に就くまでに間が空く場合は、大体の場合において国民年金の加入することになります。
それについては下記ページで説明しています。
こう聞くと「在職中は厚生年金で、退職したら国民年金に切り替える」と思うかもしれませんが、それは誤りです。
と言うのも、実は会社に勤めている人(公務員も含む)は全員在職中に既に国民年金に加入しているからです。
サラリーマンや公務員は厚生年金や共済組合に加入しますが、と同時に自動的に国民年金にも加入することになります。
つまり2重で年金に加入しているということになるのです。
ただしこの場合、厚生年金保険料に国民年金保険料も含まれていますので別々に払う必要はありません。
これが多くの人が「在職中は厚生年金で、退職したら国民年金に切り替える」と勘違いしてしまう理由です。
(正確には制度として厚生年金から国民年金に支払われる仕組みになっています。)
国民年金と厚生年金の関係と構造
国民年金と厚生年金に2重で加入していると聞くと、
「退職したら国民年金だけ支払えば良いのに、何故在職中は厚生年金と国民年金の2重に加入しなければならないの?損じゃない?」
と思うかもしれませんが、これら二つには別々の支給がありますから決して損というわけではありません。
ベースとなる国民年金からは基礎年金が支給されますし、厚生年金からは厚生年金が支給されます。
その仕組みのことを「2階建て方式の年金制度」といい、それを解説したのが下の図になります
2階建て方式の年金制度
国民年金の加入者には種別がある
このサイトは「転職に成功すること」を主に構成していますので、離職中に強制的に加入しなければならない国民年金は切っても切り離せません。ですので、もう少し国民年金について触れたいと思います。
前項でサラリーマンや公務員も国民年金に加入していることを説明しましたが、このように厚生年金や共済組合とともに国民年金に加入している人のことを「第2号被保険者」といいます。
そしてこの「第2号被保険者」に扶養されている配偶者を「第3号被保険者」といいます。
そして農林漁業や自営業、その配偶者や学生のことを「第1号被保険者」といいます。
離職し、国民年金の加入手続きをして転職活動中の人は「第1号被保険者」ということになり、この時、配偶者がいる場合は、配偶者も「第1号被保険者」になり、国民年金に加入しなければなりません。
第1号・第2号・第3号被保険者の説明図
つまり「在職中は厚生年金で、退職したら国民年金に切り替える」のでは無く、「在職中は国民年金の第2号被保険者で、退職したら国民年金に第1号被保険者切り替える」というのが正しい表現になります。