
=「当社のことをどれだけ知っているか言ってごらん。」
=「あなたがどう当社の役に立つのか言ってごらん。」
と聞かれているようなもの。 あなたの理想・希望を聞かれているわけではありません。
参考:退職理由は志望理由との一貫性が大切
参考:企業研究では何を調べれば良いか?
参考:履歴書の正しい書き方(4)志望動機
志望動機は面接の最重要ポイント
面接での志望動機は、企業側が最も知りたいことの一つです。
ですから入念に準備して予め何を答えるか考えておかなければなりません。
ポイントは志望動機で伝えるべきことは「あなたにとってのメリット」ではなく、「あなたを採用することで得られる企業側のメリット」だということです。
志望動機では「あなたを採用することで得られる企業側のメリット」を、面接官にいかに具体的にイメージさせられるか、が合否のカギとなるといっても決して言い過ぎではありません。
では、以下の例はどうでしょう?
私は初志貫徹する忍耐力がありますから貴社の業務を最後までやり遂げます。
とりあえず「初志貫徹する能力がある」というスキルと「業務を最後までやり遂げる」というメリットを伝えてはいますが、これでは焦点が曖昧すぎて相手に具体的にあなたを採用することのメリットをイメージさせることは出来ません。
それどころか、こんなことはどの会社に対しても言えることですし、そもそも業務を最後までやり遂げることはビジネスパーソンとして当然のことですから何のアピールにもなりません。
下手すれば「ウチのこと何も調べずに来たな」と悪い印象を与えかねません。
もしこういう曖昧な答えしか思い浮かばないのであれば、それは圧倒的に「企業研究」が足りていません。
私がこのサイトで企業研究の大切さを幾度と無く伝えているのは、そもそも(応募先の)会社のことを知らずして、その会社で働きたいと思うはずがないからです(高給であれば良いとする人は例外として)。
その会社が何をやっているのかはもちろん、どういう企業理念なのか?今後どう業務展開しようとしているのか?等を知らずして、その会社で働きたいと思うはずがないのです。
ましてや自分のスキルがどう活かせるかなど分かるはずもありません。
企業研究を怠ると、履歴書、職務経歴書、そして面接と全ての転職活動に必ず “シワ寄せ” がやってきます。
また面接官は「ウチのことをよく知っている人=本当にウチで働きたい人」と認識していることも覚えておいてください。
あなたを採用するメリットを面接官にイメージさせる志望動機とは?
以下に志望動機の悪い例とその改善例をご紹介します。
自分のケースに置き換えてイメージしてみてください。
貴社の将来性に惹かれました
これでは「だから何?将来性のある企業なんて他でもあるでしょう。」と思われてお終いです。
「将来性」という表現は曖昧で具体性がありませんし、私個人の印象としては「将来性」という言葉を使われてしまうと「将来性は今の社員が作ったもの。あなたはただそれに乗っかって安定収入が欲しいのですか?」と感じてしまいます。
ですから、本当に「将来性」魅力を感じたなら、例えば
貴社が今まで取り組んできた「サービス名A」や「サービス名B」といったサービスはユーザー目線で考えられた素晴らしいサービスだと感銘いたしました。
また今新たに取り組んでおられる中高年向きお弁当宅配サービスは今後の高年齢化が進む日本の飲食業界において重要な役割を果たすと思いますし、また、お年寄りに喜んでいただけるサービスとして大変魅力を感じました。
私は前の会社で健康食品の営業の経験もありますし、栄養士の資格も持っていますからお年寄りに不足しがちな栄養素についての知識もあります。
そういった点でも貢献出来るのではと思い応募いたしました。
というように、その企業のどういったところに将来性を感じ、何に魅力を感じたか示した上で、自分のスキルや経験をどう活かすことが出来るかを組み込むようにしてください。
このぐらいの回答が出来れば「あ、この人はウチのことよく調べてきているな。」と思ってもらえるはずです。
回答例を参考に自分のケースに置き換えて見て下さい。