ご存知のようにブラック企業とは労働条件が劣悪な企業のことです。
時間外労働が異常に多く、理不尽なノルマを課せられ、その上給料も安い、こんなブラック企業に転職してしまうと最悪です。
劣悪な労働条件は体ばかりか心まで壊す恐れがありますから、絶対にブラック企業への転職は避けなければなりません。
今回は「転職したらブラック企業だった」ということが無いように、ブラック企業が求人を募る手口とブラック企業を避けてホワイト企業に転職するにはどうすれば良いか?を紹介します。
ブラック企業には2つのタイプがある
ブラック企業には大きくわけて2つのタイプがあるのをご存知でしょうか?
一つは
「社員を使い捨てのコマと捉えて。辞めたければ辞めればいい。また次の社員を雇えばいいだけだ」
というタイプのブラック企業。
もう一つは
「古い考え方や慣習がそのまま残っている」
というタイプのブラック企業です。
それぞれ解説します。
「社員を使い捨てのコマと捉えて。辞めたければ辞めればいい。また次の社員を雇えばいいだけだ」というタイプのブラック企業
このタイプのブラック企業は歴史の浅い新しい会社に多いのが特徴です。
また業務内容も「質より量」が重視されることが多いという特徴もあります。
近年はこのタイプのブラック企業が増えており、その理由としては小泉改革の中のいわゆる商法改正の一環で施行された新会社法があります。
2006年5月に施行された新会社法により、それまで株式会社を設立するには資本金1000万円必要だったのが、1円で株式会社が設立出来るようになりました。
その結果として企業理念の無い、売り上げだけを重視する会社が乱立してしまい、結果的にブラック企業も沢山生まれてしまったのです。
中には「評判が悪くなったら会社たたんで、また新しい会社を作ればいい」という経営者もいますから、新しすぎる会社は特に気を付けなければなりません。
このタイプのブラック企業で困るのは、新しい会社が故に、面接に行くとオフィスが綺麗で、社員の年齢層も若く活気があるように見えてしまう、というのがあります。
実際「活気があって上司も若いし良さそうな会社だな、と思って入社してみたらブラック企業だった」という話もよく耳にします。
新しい会社への転職を考えている人は、業務内容や労働条件等、気になることは遠慮することなく全て質問して、このタイプのブラック企業ではないことを慎重に見極める必要があります。
「古い考え方や慣習がそのまま残っている」というタイプのブラック企業
このタイプのブラック企業は、長い歴史のある企業や、社長や経営陣が古い考えの会社に多いのが特徴です。
40代以下の人は知らないかもしれませんが、今の労働基準で考えると30年ぐらい前までの日本はブラック企業だらけでした。
あの頃は休日は日曜日しかありませんでしたし(そもそも週休二日という概念無し)、残業や休日出勤も当たり前でした。
筆者自身も1980年台後半に高卒で入社したデザイン会社では、入社2ヶ月目で時間外労働が80時間ありました。
入社2ヶ月目で80時間ですから、その後100時間、120時間と増えていったのは言うまでもありません。
ただその時代はブラック企業という言葉もありませんでしたし、先輩方はもっと働いてましたから「サラリーマンとはこういうものだ」と思っていました。
結局は体と心を壊してしまい退職することになりましたが…。
ただ、今の時代にこんな過重労働が許されるはずがありません。
しかし、当時のこういった労働条件でもバリバリに働いていた年輩の人たちが経営に携わっている会社は、今の社員にも昔と同じような労働を強要することがあり、結果、ブラック企業になってしまうわけです。
2015年に広告大手「電通」に勤めていた高橋まつりさんが過重労働が原因で自殺するという痛ましく、あってはならない事故が起きました。
言うなれば、これも電通の「この業界は時間外労働は当たり前」という古い考え方が招いた事故であり、当時の電通がブラック企業と言われても仕方ない状態にあったということになります。
ハローワークに潜むブラック企業
ここまでお読みいただいた通り「新しい会社」でも「歴史のある大企業」でもブラック企業の可能性はあります。
となると、我々はどのようにしてブラック企業とホワイト企業を見分ければ良いのでしょうか?
「ハローワークなら公的機関だからブラック企業を紹介されることはないでしょう!」
そう思った人もいるかもしれません。
しかし実はそれが落とし穴であり、ブラック企業に入社してしまう人が後を絶たない原因の一つなのです。
求人の方法で、企業にとって最も簡単で、最もお金のかからない方法を知ってますか?
それはハローワークに求人を出すことです。
もちろんアダルトや公的秩序に反する企業はハローワークに求人を出すことは出来ませんが、それ以外なら基本的にどんな企業でもハローワークに求人を出すことが出来ます。しかも料金は一切かかりません。
厳しい審査があるわけでもない、しかも長期間タダで求人が出せる、ブラック企業にとってはこれほど都合の良い求人方法はありません。
またハローワークを利用する我々も、まさか公的機関であるハローワークでブラック企業を紹介されるとは夢にも思いませんから、疑うことなく応募して、入社してしまうことになるのです。
つまり現在のハローワークには、残念ながらブラック企業を見抜くシステムがなく、それどころかブラック企業にとっては都合の良い求人媒体になってしまっているのが実情なのです。
ブラック企業だったら直ぐに辞めれば良い?その考えは後悔することになります
「ブラック企業だったら直ぐに辞めて、また転職すれば良いじゃん!」
と思っている人もいるかもしれませんが、現実はそう甘くはありません。
そこには大きな問題が2つあるのです。
一つは
「ブラック企業だろうと直ぐに辞めれば「短期間で会社を辞めた」という職歴は永遠に残る。」
こと
もう一つは
「忙し過ぎると人間は正しい判断が出来なくなる。」
ということです。
「ブラック企業だろうと直ぐに辞めれば「短期間で会社を辞めた」という職歴は永遠に残る。」という問題点
ご存知だと思いますが転職においては「短い職歴」は嫌がられます。
理由は「忍耐力が無いのではないか?」「労働意欲に欠けるのではないか?」「ウチもすぐに辞めるのではないか?」と疑われるからです。
もちろんブラック企業に入社してしまったのであれば、職歴など気にせず直ぐに辞めるべきですし、書類選考でも、前の会社の劣悪な労働条件を文章で書いて見せれば「ブラック企業だったんだな」と理解はしてもらえます。
しかしビジネスのプロである面接官からすれば、
「しっかり企業研究すればブラック企業であることは分かったのではないか?あなたの仕事に対する認識の甘さが招いた事態ではないのか?」
と多少なりとも思います。
確実に言えることは、面接官にたとえそれがブラック企業だったと理解してもらえたとしても、転職においては「短い職歴」がマイナスに働くことはあっても、プラスに働くことはありません。
つまり、後々の転職のことを考えても「ブラック企業だったら直ぐ辞めればいい」という認識は甘すぎるということになります。
「忙し過ぎると人間は正しい判断が出来なくなる。」という問題点
ブラック企業で一番問題になるのが「忙し過ぎると人間は正しい判断が出来なくなる。」ということです。
先ほどの電通の件もそうですが、ブラック企業で過重労働で自殺する人のニュースを聞くと「死ぬぐらいなら辞めればいいのに」と思う人もいるでしょう。
しかし、いざ自分がその状況になってみると、実はなかなかそうはいかないのです。
これはかつてブラック企業に勤めていた人から聞いた話です。
その人は私からみても責任感の強い人で、任された仕事は相当無理してでもやり抜くタイプの人でした。
そんな人ですから、朝は就業時間前の7時30分には会社に出社し、夜も終電ギリギリまで残業するいう毎日が続いていたそうです。
そんなある日、いつものように終電を待っていると、ふと「今電車に飛び込めば明日から会社いかなくて済むな…」と頭によぎり、気がつくとホームギリギリに立っている自分がいたそうです。
さすがにその人もこの出来事がきっかけで我に返り転職を決意したとのことでした。
またこれは私の知り合いの話しですが、彼は以前大手運送会社で働いていました。
今はその運送会社も労働環境が改善されているようですが、20年ほど前までの大手運送会社といえば早朝から夜遅くまで働くというのが当たり前でした。
そんな時に同僚が骨折して数ヶ月間休んだそうです。それを見てその人は「俺も電柱にぶつかってケガして休んでやろうと運転中に何度も思った」と言っていました。
つまりブラック企業で働くことの本当の恐ろしさは、忙し過ぎるあまり正しい判断が出来なくなり、最悪の事態を招きかねないということなのです。
ブラック企業を避ける一番確実な方法は企業選びのプロである転職エージェントを利用すること
ここまで読んでいただいて、何故ブラック企業に入ってはいけないかはお分かりいただけたと思います。
また公的機関のハローワークだからと言って安心出来ない、むしろハローワークはブラック企業の求人に使われてしまっているというのはお分かりいただけたと思います。
もちろん転職活動をする上で選択肢は多いに越したことは有りませんから、ハローワークを利用するのも悪いことではありません。
ただ、確実にブラック企業を避けてあなたの希望する企業を探すなら、ハローワークよりも転職エージェントの利用をおすすめします。
転職エージェントとは転職先の紹介、それに関連する全てのサポートを全て無料で行ってくれる民間企業です。
大手転職エージェントともなると全国に数万件という企業の求人案件を扱っていますが、それらの企業はすべて転職エージェントの厳しい審査基準をクリアした企業ばかりですから、ブラック企業ということはありえません。
それどころか、例えば志望する業界がある場合、転職エージェントは同業種でも沢山の求人案件を扱っていますから、志望する業界の中で、更に待遇面や給与面まで納得の出来る企業を探すことも出来ます。
更には履歴書や職務経歴書の書き方のアドバイスや、面接シュミレーション、またフリーターや非正規雇用からの転職までもサポートしてくれます。
一人ではいろいろと不安が付きまとう転職活動ですが、プロのサポートのもと転職活動を行えば成功率もあがりますし、不安もなくなりますよ。
おすすめの転職エージェントは「リクルートエージェント」です。
リクルートエージェントは業界トップクラスの紹介実績を持つ大手転職エージェントで、全国に支店がありますから、どこにお住まいの方でも必ず希望の転職先がみつかります。
もちろん扱っている求人案件はリクルートエージェントの厳しい審査基準をクリアした企業ばかりですから、ブラック企業を心配する必要は全くありません
またリクルートエージェントを利用するメリットの一つに、あなた専任のキャリアアドバイザーが、あなたの「良い印象」を企業の採用担当者に予め口頭で伝えてくれることがある、というのがあります。
これは一見小さなことのようですが、企業からすれば、第三者からの一言で「会ってみよう」となることも多々ありますから、転職においてはとても大きなメリットになります。
もちろんこれはハローワークにはない、大手転職エージェントであるリクルートエージェントならではのメリットです。
なお稀に転職エージェントを有料だと勘違いしている方がいますが、転職エージェントは紹介した企業側からの報酬で運営されているため、あなた(求職者側)が料金を支払う必要は一切ありません。
もちろん「リクルートエージェント」も全てのサポートを無料で受けられます。
リクルートエージェントの登録方法
2.下のページ(画像はスマホサイト)が開きます。「転職希望時期を教えください」とあるので転職を希望する時期をタップしてください。
3.以降「希望の勤務地」「直近の年収」「現在の職種」「生年月日」など20個の質問に答えたのち、「登録する」をタップすると、リクルートエージェントのサービス(もちろん)を利用することができます。
20個も質問に答えるのは面倒に思うかもしれませんが、これしきのことを面倒がっているようでは、正直、転職に成功することは難しでしょう。
なお、途中で入力を中断してしまうと、システムの都合上、また最初から入力し直さなくてはならなくなってしまいます^^;
一気に20個の質問に答えて登録だけでも済ませてしまいましょう。
登録したからと言って料金が発生するわけではありませんし、必ずしも利用しなければいけないということもありません。条件の合う仕事の紹介があったときだけ利用するというのももちろんありです。
柔軟に利用できるのも他の転職エージェントにはないリクルートエージェントのメリットです