私と転職エージェントの関わり
このサイトでも何度か書いていますが、私自身、10年程前に転職エージェントのサポートを受けて、アルバイト(WEBサイト作成)からIT関連会社への転職に成功したことがあります。
それまでWEB関連業務はアルバイトでの実務経験しかありませんでしたから、先ずは私の適正を見極めるために「契約社員」として採用され、その数ヶ月後に正式に「正社員」として採用されたのです。
ただ、実は私を採用してくれたそのIT関連会社は、そもそも「契約社員から」という雇用形態を取り入れている会社ではありませんでした。
実際は(転職エージェントの)私の担当者の方が、私と会社の間を取り持ってくれ、
「普通はアルバイトでの実務経験しか無い人は採用しないが、そこまであなた(私の担当者)が言うなら一度面接してみて、もし使えそうなら、特例として先ずは契約社員からなら良いよ。」
ということで話を取りまとめてくれたのです。
私は20代後半までその日暮らしのミュージシャンで、音楽を諦めた後は、漠然と「パソコンを使う仕事がしたい」と思うようになり、独学でHTMLやCSS、アドビやマクロメディア(現在はアドビに吸収されています)のソフトの使い方を覚えましたが、実務経験が無いばかりか、30歳手前まで社会人としての経験も無いような自分を雇ってくれるIT関連会社などあるはずもなく、それどころか応募資格さえ無いような有様でした。
その後、何とか自分でWEBサイト作成のアルバイトには就くことが出来ましたが、いつまでも “時給” の仕事を続けるわけにもいかず、状況を変えるために転職エージェントに登録し、それがキッカケでその後のキャリアを大きく変えることが出来ました。
もちろん私自身もスキルを高めるために、アルバイト期間中も新たな技術や言語の勉強をしたり、デザインの勉強などもしていましたが、それでも転職エージェントのサポートがなければ絶対に転職は出来ていなかったと思います。
それほど私の担当者は必死で私を就業させようとしてくれました。
穿った(うがった)見方をすれば転職エージェントも私を就業させなければ一銭にもならないわけですから、必死になるのはある当たり前なのかもしれませんが、結果的に私は仕事に就くことが出来たわけですから、そんな裏事情は関係ありません。
10年以上たった今でも本当にありがたい思っていますし、その時の経験がこのサイトを立ち上げるキッカケでもあります。
引き続きこのページでは、私が転職エージェントを利用して良かったと思ったこと、助かったと思ったことを書いていきます。
転職で当時の私と同じような悩みを持っている人にとっては参考になるかと思います。
私が感じた転職エージェントのメリット.1
職務経歴書の書き方へのアドバイス
恥ずかしい話、当時の私は「職務経歴書」というもの自体知りませんでした。
そんな私がいきなり職務経歴書なるものが必要と言われ、慌てて専門書やネットで職務経歴書の書き方を調べてはみたのですが、、
いかんせん当時の私には職務経歴書に書けるような、まともキャリアもありませんでしたから、いったい何をどう書いて良いのやらさっぱり分かりませんでした。
それを転職エージェントの担当者に相談すると
「私からも相手企業様に、ある程度長谷川(私)さんのキャリアやスキルに関する予備知識を与えておきますので、職務経歴書はとにかく長谷川さんの“強み”をアピールするような構成で作りましょう。」
と、構成のアウトラインを作ってくれました。
これは本当に助かりました。
職務経歴書の書き方自体もそうですが、相手企業に対して私の予備知識を与えてくれたことで、本当に気が楽になりました。
私が感じた転職エージェントのメリット.2
担当者が会社に出入りしている
転職エージェントは、人材を紹介している会社に打ち合わせなどで何度か出入りしていますから、その会社の雰囲気や、交流のある社員の性格など、通常の求人情報誌等では絶対に知り得ないことまで知っています。
そのため
「硬い雰囲気では無くスタッフ同士がフランクなところ」
「平均年齢が自分の年齢に近いところ」
等、業務内容以外のこちらの希望も伝えることも出来ます。
必ずしも自分の担当者が(転職を)希望する会社の担当ということではないらしいのですが、
それぞれの担当者同士で情報交換をしているようなので心配ありません。
私が感じた転職エージェントのメリット.3
転職エージェントごとに、そこしか扱っていない求人情報がある
これは後で知ったことなのですが、転職エージェントは、通常の求人サイトや求人情報誌では扱っていない求人案件を沢山持っています。
これは、あまり公に募集すると応募が殺到してしまうような求人や、高いレベルのスキルを持った人のみ紹介して欲しい企業が転職エージェントを利用しているからです。
そのため思いもよらぬ良い条件の求人が見つかるかもしれません。
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私が感じた転職エージェントのメリット.4
現実的に就業が不可能な企業への紹介は初めからしない
これはどういうことかと言うと、例えば私の場合は某IT関連企業を紹介してもらいましたが、
その時も転職エージェントは間違いなく私に紹介した企業以外にも、同業界・同業種の求人案件を沢山取り扱っていたはずです。
しかしその中でも、当時の私の “圧倒的な実務経験不足” というハンデを考慮しても採用される可能性のある企業を選んで、私に紹介してくれたのです。
こう言ってはなんですが、転職エージェントも登録者が採用されないことには報酬は一銭も入りませんから、初めから採用される可能性の無い企業は紹介しません。
これが一般求人サイトや求人情報詩だと、
“何とかなる会社”を「自分ではとても無理」と気後れしてチャンスを逃してしまうこともあり得ますし、
逆に“敷居の高い会社”を「なんとかイケるだろう」と勘違いして時間を無駄にしてしまうこともあり得ます。
しかし転職エージェントを利用すれば、ある意味はじめから「ふるいにかけた」転職先を紹介してくれますから、こういった事態を極力避けることが出来るようになります。
私が感じた転職エージェントのメリット.5
私個人に対しての的確なアドバイス
職務経歴書のケースもそうですが、担当者は一般的なアドバイスだけでなく、私個人のケースに応じた的確なアドバイスを沢山してくれました。
それは正に “現場のプロ” のアドバイスで、例えば、
「長谷川さんがアルバイトで関わったWEBサイトはキャプチャして印刷してファイリングしておいてください。」
「いままでプライベートも含めて作成した作品はブラッシュアップして最高の状態にしておいてください。」
といったアドバイスから、
「面接でもし音楽をやっていたことを聞かれたら “毎日練習は欠かさずしていた” ことをさりげなく伝えてください。忍耐力や向上心をアピール出来るかもしれませんから。」
といった思いもよらぬアドバイスまでしてもらえました。
とにかく私の担当者は「採用される確率を1%でも上げるためには何が必要か?」を常に考えていてくれたように思います。
私が感じた転職エージェントのメリット.6
ゼロスタートではないということ
転職エージェントのメリットを一言でまとめるとすれば
「ゼロスタートではない」
になると思います。
何もないところから自分自身で転職先を探し、何の情報も無いところから企業研究をして、自分の力だけで履歴書や職務経歴書を書き、面接対策をして挑むというのは、私のようにキャリアも、特別に優れたスキルも無いものにとってはとてもハードルの高いことです。
しかし転職エージェントを利用すれば、
採用される可能性のある企業とあなたの間に入ってサポートしてくれるわけですから、これほど大きなメリットはありません。
もちろん自分のキャリアに自信があり、進みたい将来が明確に見えている人は、自分の力だけでキャリアアップしていくことも可能でしょう。
しかし、自分のキャリアに自信のない人や、いろいろな会社を見てから自分の進むべき道を決めたいという人には、転職エージェントの利用はお勧め出来ます。
追記:
転職エージェントは「自分にはどんな仕事が向いているのか分からない」という人も登録しています。
聞いた話では、そういった場合は担当者がその人の職歴だけでなく、学生時代の思い出から、プライベートな趣味まで掘り下げてインタビューし、「何にやりがいを感じる人なのか?」「どんな仕事が向いているのか?」を探っていくそうです。
私はこれを聞いて「まるでキャリアの棚卸しを人にやってもらう感じだな」と思いました。
私もキャリアの棚卸しは、自分自身を客観的・俯瞰的に見る方法を奨めていますが、第三者からキャリアの棚卸しと同様のことをしてもらうことで、自分では見えなかったところまで見えてくるということですね。